東北心不全協議会

高血圧を合併した安定期慢性心不全患者に対する
    アンギオテンシンU受容体拮抗薬オルメサルタンの有効性に関する
    薬物介入臨床試験【SUPPORT-Trial】
ご協力のお願い

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 心不全治療の目的は,症状を軽くして長生きできるようにすることです。あなたは現在,これまで有効と考えられてきた標準的な心不全の治療を受けています。しかし,これらの治療にも関わらず心不全がさらに悪くなってしまう患者さんもいらっしゃいます。

 今回の試みは,今のところ充分と考えられている心不全の治療にもうひとつのお薬を追加して,その効果を確認することです。この試みは,あなたの通院している病院を含め東北地区の17病院で行われ,全員で1000名の方に協力していただくことになっております。

 主治医の説明をよく聞き,この試みに参加していただくかどうかをお決めください。


(1)はじめに

 慢性心不全の治療目的は,症状を軽くして生活能力の向上をはかるとともに,最終的には長生きできるようにすることです。慢性心不全は,適切な治療を施さないと症状が悪化することがあります。心不全になると,弱くなった心臓の働きを補うために身体の多くの場所で血圧を上げたり,心臓の力を強める物質(アンギオテンシンII,カテコラミンなど)が増加したりしてきます。これらの物質は心不全の進行を早める悪者と考えられています。心不全の治療として最も大切なものがこれらの悪者の効果や産生を弱める薬です。患者さんは,すでにこの薬を服用しており心不全の通常の治療は行われている状態です。しかし,これらの治療にも関わらず心不全がさらに悪化していく患者さんもいます。この研究では,今まで充分と考えられていた治療にもうひとつ薬を追加して,その効果を検討しようとするものです。


(2)臨床試験の目的

 この試験は,通常の治療を受けて症状の安定している慢性心不全の患者さんのうち高血圧を合併している方を対象にして,オルメサルタンというアンギオテンシンU受容体拮抗薬を服用していただき,その効果を検討することを目的としています。オルメサルタンは,高血圧の患者さんに広く服用されている薬剤です。そのため,高血圧を合併している慢性心不全の患者さんに対して大きな効果が期待できます。

 また,オルメサルタンはメタボリック症候群に関連する心臓病の危険因子を改善させることがわかっています。メタボリック症候群は,肥満・高血圧・糖尿病・高脂血症などを合わせて持っている状態で,日本には約2000万人がかかっており,心臓病を多く発生すると言われています。本試験では,これらの危険因子への効果も併せて検討する予定です。


(3)試験の方法

 今回の試験では最初に,患者さんがこの試験への参加を希望されるかどうかを確認させて頂きます。患者さんが試験参加を同意された後,通常診療の一環によって得られた診療内容の一部を本研究のデータとして集計します。実際には,患者さんの主治医ないし事務局の看護師や臨床検査技師が,個人情報を伏せた上でカルテを調査し,データを収集して研究事務局に送付します。この調査のために特別患者さんに苦痛を強いたり,保険診療以外の費用を負担させたりする事は一切ありません。

 この試験に参加頂く前からオルメサルタンの仲間のアンギオテンシンU受容体拮抗薬をすでに服用していた場合には,このお薬と,ほぼ同じ効果がある心不全の治療薬に一旦変更した後にこの試験を開始することができます。この場合は,患者さんの心不全の状態をよく把握し,薬剤の変更が可能かどうか充分に検討した上で行います。勿論,患者さんの同意を得た上で行いますので主治医とよく相談してください。

 その後,「無作為化比較試験」と呼ばれる方法でオルメサルタン服用群と非服用群に分けられます。この方法は,公平に比較するために有効な方法として広く用いられています。この方法は,主治医や患者さんが服用する,服用しないを自分で選ぶことができません。


(4)試験期間

 この試験では,アンギオテンシンU受容体拮抗薬オルメサルタンを主治医が患者さんにあった適切な用量を決め,約3年間にわたって続けられます。試験が場合によっては延長されることもあります。約3年後に試験終了予定ではありますが,継続服用は可能です。


(5)試験中の診察・検査について

  診察では,慢性心不全の症状,内服の確認などについて主治医が質問します。お気づきになった体の変化がありましたらどんなことでも構いませんので主治医にお話しください。また,血液検査・尿検査・心電図・胸部写真・心エコーなど一般的な検査を受けていただきます。採血検査の中には心不全の病状と関連する特殊な検査が含まれますが,追加の支払いは必要ありません。また,残った血液は凍結保存され,試験開始後の検査データの確認や新たな検査データが必要になった時に検査を追加することがあります。


(6)オルメサルタン(オルメテックR)の副作用

  この薬剤は,薬剤としての使用が承認された時に以下のような副作用が報告されています。もし,思い当たるような症状があった時にはすぐに主治医までお知らせください。

 副作用の概要

  • 自他覚症状の副作用
       立ちくらみ(1.9%),ふらつき感(1.6%),めまい(1.4%)。
  • 臨床検査値異常変動の副作用
       γ-GTP上昇(3.7%),尿酸上昇(3.1%),血清カリウム上昇(2.9%),
        ALT(GPT)上昇(2.7%),トリグリセリド上昇(2.6%),BUN上昇(2.3%),
        AST(GOT)上昇(2.2%),ヘモグロビン減少(1.4%),赤血球減少(1.3%),
       ヘマトクリット減少(1.1%)
  • 重大な副作用
       血管浮腫(頻度不明),腎不全(頻度不明),高カリウム血症(頻度不明),
       ショック(頻度不明),失神(0.18%),意識消失(頻度不明),肝機能障害(0.18%)
       黄疸(頻度不明)


(7)この試験への参加を途中で中止したい場合

 この試験への参加につきましては,患者さんの自由意志による判断を尊重いたします。参加を見合わせたい場合には,遠慮なくお申し出ください。同意しなくても,患者さんの不利益になるようなことはありません。また同意し,参加された後でも,患者さんの意思によりいつでもやめることができます。やめた場合でも今後の治療について不利益を受けることは一切ありません。


(8)試験への参加を中止していただく場合

  患者さんが自分の意思で試験への参加を取りやめることができることは説明しましたが,それ以外にも次のような場合には,試験の参加を中止していただくことがあります。

  • 担当医師が患者さんの安全のために中止する場合。
  • 重篤な副作用が生じた場合


(9)副作用や健康被害が起きた際の処置および補償について

 この試験で使用されている薬剤は,すでに市販されている医薬品です。市販されている用量を主治医の指示に従って服薬して重篤な副作用が発現した場合には,日常の治療の場合と同様に医薬品副作用被害救済制度による救済給付申請の対象となります。この試験中,体にいつもと何か違ったことがある場合には,すぐに主治医へお知らせください。ただちに適切な処置および治療を行います。


(10)個人情報保護

  今回の試験に参加された場合,患者さんの個人情報は保護され,名前や個人を特定する情報は一切公表されません。患者さんの個人情報は,厳重に保護されます。患者さんがどこの誰かであるかが特定されるような資料は事務局に送られることはありません。あくまで一部の臨床医学的データのみが集計されます。また,学会発表や学術論文等として研究結果は公表されることはありますが,個人情報が明らかになることはありません。


(11)結果説明

  この調査に関してお知りになりたいことがある場合はご遠慮なく担当医師にお尋ねください。

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